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【BizPlanning】”非”コンパウンドスタートアップで始める新規事業

こんにちは、モノグサで「Business Planning(以下、BizPlanning)」で社会人領域を担当している亀井です。

普段、カジュアル面談や面接の場で「BizPlanningってどんな仕事をするんですか?」と聞かれることがよくあります。

一般的に企画職ってなんだかカッコ良さそうだけどイマイチ実態が掴めない職種かなと思いますので、本記事ではタイトルの通り、「コンパウンドじゃなくても新規事業はできるよっていう話」を通じて解像度が少しでも上がれば幸いです。

採用ページにも「新規事業の立案もコアミッション」と明記

軽く自己紹介

新卒では外資系のIT企業に入社し、人事のコンサルタントをしていました。
モノグサには会社として13人目、CSとして1人目で入社をしました。
入社当時は人手が足りないこともあり、お客様への提案からFAQサイトの作成まで何でもやっていましたが、仲間が増えるに従って後方から生産性を上げる企画職の毛色を強めていきました。

組織内に点在する企画職を統合するタイミングで、BizPlannningという職種に変更になりました。
大学の専攻が人事だったことや前職の経験も活かせそうということもあり、社会人教育の領域を担当するBizPlannningになって今に至ります。

これまでの経験などは過去のnoteなどもご覧くださいませ。

新規事業 = 新製品?

新規事業とは

「アンゾフの成長マトリクス」とは、経営学者のイゴール・アンゾフによって提唱された企業の成長方向性を4象限に区分したフレームワークです。

市場が新規か既存か、製品が既存か新規かによって成長の方向性が異なるという考え方です。

アンゾフの定義によると、「②新市場開拓」、「③新製品開発」、「④多角化」が新規事業に該当します。

コンパウンドスタートアップは、複数プロダクトを意図的に運営しているスタートアップなので、「③新製品開発」(場合によっては「④多角化」)を指します。

新製品や新サービスを作ることこそ"The 新規事業"というイメージがありますが、実は「②新市場開拓」など製品が同じでも市場を変えることで新規事業と呼べるのです。

Monoxerとは

そのうえで簡単に自社紹介をさせてください。
モノグサは記憶のプラットフォーム「Monoxer」というSaaSを提供しています。

祖業は塾・学校といった教育業界で、2年ほど前から(塾・学校の利用者である学生さんとは異なるという意味で)社会人領域に展開を進めています。
記憶の「プラットフォーム」と名乗っていることもあり、学生も社会人も同一プロダクトを利用しています。(下は4歳、上は70代までご利用いただいています)

社会人領域はアンゾフの成長マトリクスでいうとまさに「②新市場開拓」を行っていることになりますね。

「とはいってもただの横展開じゃないの?」

というご意見もごもっともだと思いますので、「実はこんなに新規事業っぽいよ」ということをお伝えできればと思います。

モノグサ新規事業の歩み

一般的な新規事業立案のフレームワークであるCPF,PSF,SPF,PMFのモデルに沿って今の状況を記載していきます。

ビジネスアイデア(初期仮説)創出期

上記の定義では新規事業となる社会人領域チームに課せられた条件はこの2点だけです。

  • 対象者は社会人であること(学生ではないこと)

  • 記憶の課題を解決すること

さて、社会人の記憶の課題ってなんでしょう?
よくよく思い返してみると社会人として生活を送るうえで記憶は日常に溶け込んでいるのです。

  • 新入社員が会社や社内ルールを憶える

  • 全社員が必須/推奨な資格を取る

  • 営業が商品知識やトークスクリプトを憶える

  • 製造業の人が作業を憶える

  • 従業員やお客さんの顔と名前を憶える

  • 最近の市場動向やニュースを憶える

その中で、どの業界のどの部署の何の課題を解決するの?ということを決めなければなりません。
コストセンターかプロフィットセンターのどちらがいいか?
そもそも「いい」の基準はリードの取りやすさか、受注率か、ARPAか、LTVか。どう取ったらLTVは高いのかなどの「初期仮説」を作っていくことになります。

その中でこれまでの領域で培ってきた知見は5%くらいしか流用できません。まさしく仮説を作る段階になります

CPF(Customer Problem Fit )

課題自体は一般的にあるあると思えそうな領域かと思います。

  • 販売員が商品知識を憶えていないために、自信をもった提案ができない

  • 事前知識もなく未経験の仕事をすると定着するまでに時間がかかる

PSF(Problem Solution Fit)

こんな未来が起きるとどんな企業にとっても理想であることは語れますが、本当に「記憶」というアプローチで解決できるのかはまだまだわかりません!!

  • 営業が商品知識やトークスクリプトを憶えて売上が向上する

  • 未経験の業界に転職・派遣される方が事前に業界知識を憶えることで離職率が低下する

SPF(Solution Product Fit)

「記憶」の課題を解決するのはMonoxerであってほしいですが、まだまだわかりません!

PMF(Product Market Fit)

後述しますが、そもそも記憶のMarketとは何でどれだけの市場規模かわかりません!
いつか矢野経済研究所さんが「2030年版 記憶市場の実態と展望」というようなレポートを出してくださるよう頑張りたいです!

この何も決まっていないカオス度合いは、まさしく新規事業「っぽく」ないでしょうか?

意味不明な市場のTAMは無限

どれくらい新規事業っぽさがあるかはひとえに市場の「意味不明さ」が一番大事だと思います。

既存のどんな事業にも重複していないから展開余地が無限にあり、他社と比較されもしないという意味で以下の特徴があります。

  • 他社製品との比較を質問されない / 他社とコンペになることがない

  • 価格交渉を受けることがない / 価格起因で失注することがない

おそらく皆さんもこれまで記憶のツールを比較検討したり、記憶にお金を払ったことはないのではないでしょうか?
ポジショニングトークになりますが、もちろんMonoxerは上記要素を満たしています。

もしも~人が~つの物事を記憶するのにx円払えるのであれば、
x(円:~記憶に払える金額) × y(個:~人が記憶したい個数) × 81億(人:世界人口)
が獲得できる可能性のある最大の市場規模(TAM)となるのです。

これってワクワクしませんか?

戦略を立てる際にこんななのを書いたりしたが、全くしっくり来ていない

新規(市場形成)事業こそ面白い!

無限のTAMを秘めている旅路はまだ0.001歩目しか歩めていません。
市場自体を新規で創るという意味で、新規事業を担ってくれる仲間を募集しています!!

展示会のブースでは「記憶」というワードを全面に押し出している。 異彩を放っているために通り過ぎながら笑ってしまう人もいたり

モノグサ株式会社では一緒に働く仲間を募集しています。
少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお話しましょう!