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等級制度をオープンに運用すること

こんにちは、モノグサのHRチームです。

モノグサは「記憶を日常に。」というミッション実現のために、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」というサービスを運営している会社です。


これまで、モノグサで働く人やMonoxerというプロダクトに関する発信は定期的に行ってきたものの、HRの取り組みやモノグサの組織に関してはあまり発信できていなかったため、これから何回かに分けてモノグサの人事制度や組織に関する発信をしていきたいと思っています。

今回は発信の第2弾として、モノグサの等級制度について紹介したいと思います。

モノグサの人事制度

モノグサでは人事制度を「等級制度」「評価制度」「給与制度」の3つから成るものだと定義しています。

これらを運用する理由は下記2つです。

①給与などのリソースを個々人の活躍や貢献に応じて最適に配分する
②会社が広めたい判断/行動の基準(Valueや行動指針)が体現できる社員が増え、各人の成長が促進される

この2点を実現するうえで、等級制度は評価制度と給与制度のベースとなる非常に重要な部分を担っています。

モノグサの等級制度

等級はL1~L9まで9段階存在し、Lの後ろの数字が大きいほど期待される成果や貢献は大きくなります。現在のモノグサでは、L1~L6までが実際に運用されており、L7以降は今後の事業の拡大とともに運用されていく想定です。

各等級には期待される要件が定義されており、Overviewと4つの側面(Skill, LeaderShip,Contribution,Value)からその要件が表現されています。例えばL4の職種共通要件は下記のようになっています。

Overviewにある通り、L4は難易度の高い仕事で自律的に成果を残すことが求められており、そのためのSkillなどをそれぞれ定義しています。また、モノグサではここからさらに職種別の等級要件を作成しており、SalesであればSalesにマッチした要件を定義しています。この際、職種共通要件のレベル感(例えばL4であれば、難易度の高い仕事で自律的に成果を残すことなど)からは外れないよう気をつけています。

モノグサの等級制度の特徴

  • 特徴1:各自の等級を公開情報としている

モノグサでは各自が何等級であるかは公開情報となっています。個人の等級に関しては非公開としている企業も多いと思いますが、公開情報にするメリットととして、周囲がその人の期待水準を正しく把握したうえで協業することができる、透明性があることで昇格・降格が適切に運用される度合いが高まるといった点が挙げられます。

なお、個人の等級は公開情報ですが、給与に関しては非公開です。情報が公開されていることで生産性が上がることと、心理的に安心して働けることのバランスを検討した結果、このような形になっています。

  • 特徴2:昇格する(等級が上がる)際には、昇格先の等級要件を8割程度満たす必要がある

昇格に関しては、前期までの実績に基づいて決定するパターンと、翌期以降の期待水準に基づいて決定するパターンがあるかと思いますが、モノグサでは前者の方式をとっています。次の等級の要件を概ね8割程度満たせていると判断された場合、昇格することになります。

昇格をチャレンジングな登用(その業務ができるかわからないが任せるので等級を上げる)として行う場合、本人のモチベーションにつながりやすい反面、うまく業務を遂行することができなかった場合、速やかに等級を下げる(降格)必要があります。そうしなければ適切な等級体系の維持が困難になりますし、降格は本人の報酬にも影響しますので、非常にタフな運用になります。

一人ひとりの等級が周囲からも納得感を持って受け入れられていることのメリットは大きく、モノグサが等級をオープンに運用していることと、実績ベースで昇格を行っていることの相性はよいと考えています。

また、昇格が決まるまでの流れとして、メイン評価者(マネージャー)が単独で昇格を決めるのではなく、サブ評価者(業務で協業する人)もコメントを行い、人事評価の決定プロセスと同じような分科会で複数の目を通したうえで最終的な昇格決定を行っています。特徴3にも繋がる部分ですが、等級制度をブラックボックス化させないことも、運用上は非常に大事だと考えています。

(評価の話ではありますが、こちらの記事でモノグサの分科会についてもう少しだけ触れていますのでもしよろしければご確認ください。)

  • 特徴3:昇格する際には、昇格レポートで昇格理由が社内で共有される

モノグサでは昇格する場合に、本人、メイン評価者(マネージャー)、サブ評価者(業務で関連の深い人)から昇格のレポートが提出され、全社員が各自のレポート読むことができます。レポートは、次の等級要件をどのような成果によって満たすことができたのかなど具体的に書かれているため、同職種の人が次の等級を目指すうえでの参考情報として機能しています。

こういった透明性も適切に等級体系を維持・運用し続けることに役立っていると考えています。

マネージャーの方に等級制度について聞いてみました

ー 等級がオープンになっているメリットを実際に感じたことはありましたか?


ありますね。例えば 評価会議では、自分よりも等級が高い人や自職種以外の人が議論対象になる場合もありますが、等級要件とその人の等級が公開されていることによって、主観ではなく等級要件に基づいて意見を述べやすいです。

実際に評価会議の場でも「L4のこの職種においてはこの水準がベースですが、この人はこういうこともできていて~」という表現を聞く機会も多くありますし、実際に等級要件を意識した運用がなされていると感じますね。

ー 実際の業務ではどうですか?

他職種の方と協業する機会などは、等級と等級要件がオープンになっていることで働きやすさは感じますね。職種共通の等級要件が決まっているので、職種が違ってもその等級で期待されることのレベル感は揃っているというのもあると思います。

最後に

今回はモノグサの等級制度についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

次回はモノグサのOKRと評価制度に関して、下記のようなトピックでご紹介する予定です。

  • OKRを人事評価に用いない理由は?

  • OKRと評価を別々にどう運用しているの?

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