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【INTERVIEW / 法務】記憶の苦しみを解決する事業に共感、「気軽に相談できる存在」であり続けたい

2022年8月にモノグサに入社し、1人目の法務として活躍する良知さん。これまでのキャリアやモノグサに転職した理由、モノグサでの業務、今後の目標などについて詳しくお話しいただきました。


大企業で経験を積み、「記憶の苦しみを解決する」事業に共感したモノグサへ

――モノグサ入社前のご経歴についてお伺いします。大学ではどのようなことを学ばれていましたか?

良知:大学では法学部で著作権法を専攻していました。当初は司法試験合格を目指していたのですが、在学中に少し家庭の事情が変わったこともあって、司法浪人はせず新卒での就職を選ぶことに決めました。

――そこから現在に至るキャリアが始まったのですね。学生時代からずっと法律に関わるお仕事を目指していたのですか?

良知:それが全然違ったんです。もともとは数学などの理系科目が好きだったので、将来的にも研究者のような理系職を目指していました。

しかし高校生になってバスケ部に入ると、日々の練習が忙しすぎて授業に起きていられなくて、、それでも文系科目は対応できたのですが、数学に関してはテクニックを記憶する時期に寝てしまっていたので、一転して苦手科目になってしまいました。数学ができなければ、物理など他の理系科目にも影響してきます。とはいえ、その時はバスケを頑張っていきたいなと思いました。そこで進路選択の際に、文系の道に進むことを決めました。

文系として進路を考え直した時に「日本という国は法令によって運用されている上、今後もその法令が無くなることはない」と考えました。加えて本を読むのも好きでしたし、「法律を知っていれば何かと役立ちそうだ」という思いもあって、大学で法学部を選んだことが現在のキャリアへと繋がっています。

――新卒ではどのような会社に入られましたか?

良知:就職活動では、せっかくならばこれまで学んできた法律の知識を活かした仕事がしたいと思っていました。ジョブ別エントリーで法務関連の仕事を選べるゲーム会社を中心に選考を受けました。

そして、いくつか内定をいただいた会社の中からゲームが好きだったこともあって、大手ゲーム機メーカーの法務部に新卒で入社しました。

入社後は知財チームに配属されまして、日本と韓国における侵害品対策をはじめ、デザインや商標の権利化、海外への出願など知財に関する様々な経験を積みました。

一通り知財領域に関してはやり切ったので、今度は法務領域の経験を積みたいと思うようになったのですが、未経験で法務への社内異動は難しい面があったのです。そこで法務領域の経験を積むため、転職することを決めました。

――転職後の経験についても詳しく教えてください。

良知:2社目としてソーシャルゲームの会社に転職しました。最初は知財と法務を兼任しており、経験のある知財では重たい案件も任せてもらいつつ、法務に関しては先輩に弟子入りする形で仕事を学んでいきました。1年ほど経つと知財の方に人が増えてきたので、さらに法務の経験を積むべく法務専任とさせていただきました。

その後、法務として音楽の会社、メッセンジャーアプリの会社へと転職し、ビジネスとの交渉や新規事業開発、組織改善などにも携わりながらさらなる経験を積んでいきました。

――大企業での経験を多く積まれているのですね。そこから、モノグサのようなベンチャー企業に転職しようと思ったのはなぜですか?

良知:法務として仕事をしていく中で、しだいにゼロから法務組織を立ち上げたり、ワンストップで全社的な案件を担当できたりするような経験をしてみたいと思うようになりました。

大企業では法務組織が大きいので、どうしても任されるのは全体の一部分だけになってしまうところがありました。年齢的にも、その時チャレンジしなければどんどん難しくなるだろうと感じていました。

そこで思いを実現するためにはベンチャー企業へ行く必要があると考え、特に小規模で伸び盛り、かつ法務担当がいないような会社を探して転職活動を始めました。

――数あるベンチャー企業の中から、モノグサに惹かれた理由は何でしたか?

良知:「記憶の苦しみを解決する」という点に共感したことが理由です。
高校生の時に好きだった数学が苦手になってしまった経験を先に述べましたが、それはまさに解法についての記憶が定着していないことが原因にありました。また司法試験の勉強をしていた時にも、暗記事項が多いため記憶作業だけで疲弊してしまいがちでした。こうした私自身の経験もあり、記憶の苦しみを解決することができるモノグサの事業はとても意義があるなと思いました。

選考を進めていく中でも、メンバーの皆さんが素敵な人柄だと感じられました。せっかくならば事業に共感できる会社で社会に貢献していく方が、絶対に仕事へ前向きに取り組めると考え、モノグサで働くことを決めました。

一つ一つの課題を乗り越え、盤石な法務組織の構築を目指す

――モノグサの法務として、携わられている業務について教えてください。

良知:事業法務から会社法務、知財、特許まで幅広く担当しています。
具体的な業務の一例を挙げると、メンバーがお客様からいただいたご質問や覚書作成のご要望に対するサポートや、プライバシーポリシーの改正、株主総会の運営面でのサポートなどがあります。

また現在進めている大きな取り組みとして、個人情報に関するリスクを下げられるような施策のプランニングを行っています。

――モノグサの法務としてのやりがいはどういったところでしょうか。

良知:モノグサは「記憶」という未知の領域に踏み込んでいるからこそ、法務としても未体験への挑戦が多く、それが難しくもやりがいだと感じています。

例えば個人情報の取り扱いにしても、モノグサでは一般的なEdtechとは異なる複雑な構成となっているため、あまり参考にできる事例がないんです。そうした部分の整理を行うのは大変な面もあるのですが、その分多くの知識を得られたり、他の会社であれば考えないような深いところまで考える機会をいただけたりしています。

また教育業界の業界慣行も今後より学んでいく必要があるように考えています。

――やはり教育業界ならではの難しさもあるのでしょうか?

良知:そうですね。例えば教材を作るにしても、"どこまでが著作権で保護される対象となるのか"を判断するのは結構難しいです。そうした判断をするためには書籍などを読んで研究しなければならないので苦労することもありますが、一度学びになればその知識を次からの業務に活かしていくことができます。今はそのように一つ一つの課題を乗り越えてノウハウを作っていくフェーズだと思いながら、日々の業務に取り組んでいます。

――良知さんが今後モノグサで取り組んでいきたいことはありますか?

良知:まず、弊社には「Monoxerを全人類に届ける」という素敵な目標がありますので、そのために必要な海外進出への準備はやっていきたいと感じますね。

また、現在モノグサの法務は私一人なのですが、今後会社が拡大していくにつれて人員も増え、法務も組織化していくと思います。その時に、助け合いながら成長していけるような組織を作り、盤石な法務体制を構築していきたいと考えています。

現在ご依頼を受けているような予防法務の領域についても、今後メンバーが増えるにつれてより強化していきたいですね。

「いつでも気軽に相談できる法務」であり続け、モノグサのミッションを実現する後押しをしていきたい

――良知さんが日々のお仕事に取り組む上で、大事にされていることはありますか?

良知:法務として「いつでも気軽に相談できる存在」であり続けたいと思っています。

このように考える背景には、過去に様々な上司の方と仕事をさせていただいた経験があります。その中のある方は威圧感を与えたり怒鳴ったりすることが多かったので、周りとしても法務に相談しにくい雰囲気になってしまいました。

そのような環境を作ってしまうことは職場の空気を悪くするだけでなく、リスク管理の面でも非常に危険です。例えば何か問題が発生した時に、初期の段階で気軽に相談していただければ容易に対応ができます。しかし法務に相談しにくいために問題が共有されないまま深刻化していくと、気付いた時には取り返しのつかない事態になってしまうことも起こり得ます。

特に現在はモノグサの法務が私だけなので、相談しやすい雰囲気は常に出していかなければならないと心がけています。もし相談しにくいと感じられた時には改善しますので、ぜひお伝えください(笑)。

――モノグサのミッションについては、どのようにお考えですか?

良知:法務というポジションは役割上、ミッション「記憶を日常に。」するために必要な「記憶の苦しみを解決すること」へ直接的に関与できるわけではありません。

しかし事業側をはじめモノグサメンバーが法的観点で判断に困った時に、法務に相談することでスムーズに解決することができれば、多少なりとも皆さんの業務が前に進みやすくなるのではないかと思っています。

そのようにメンバーが安心して早く正確に仕事を進められるような環境を整備していくことで、間接的にミッションに貢献していきたいと考えています。

――事業共感の軸はモノグサへの入社に影響が大きそうですね。

良知:そうですね。モノグサ以前のキャリアでは、どちらかといえば「自分の能力をどう伸ばすか」といった観点で会社を選んできました。しかし、そこからスタートアップでの組織立ち上げという難しい道に挑戦しようとした時に、熱意を維持するためには「世の中に貢献できる」という要素も大事だと思いました。

私自身、高校で数学が苦手になった経験や、司法試験の勉強で苦労した経験によって「記憶の苦しみ」を実体験として感じていました。そのためモノグサに関しては「自分の能力を伸ばす」という軸だけでなく「事業共感」軸も持って入社することができました。

ゼロから法務の立ち上げに取り組む上では大変なこともあります。しかし事業を通じて世の中の役に立っていると実感できていることが、もう一段頑張るために立ち返る原点となっていますね。

モノグサ株式会社では一緒に働く仲間を募集しています。
少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお話しましょう!