【INTERVIEW / Marketer】顧客視点でイチから設計!目指すは「記憶」の価値の世の中への浸透
2023年6月にモノグサに入社し、マーケターとして活躍する菊池さん。これまでのキャリアや、モノグサに転職した理由、モノグサでの業務、今後の目標について詳しくお話しいただきました。
マーケティングに軸を置いて見えてきた、浸透させたい価値
――モノグサ入社までのキャリアについて教えてください。
菊池:2012年に大学を卒業し、新卒では自動車の本田技研工業株式会社に入社しました。世の中の生活を変えるようなプロダクトに携わりたいという思いから、様々な業界や業種がある中で、生活に影響を与えるインパクトが大きいモノを作る・商品を企画するようなところがいいと考えました。
少し離れますが、私が就職活動をしていた時期はスマートフォンが世の中に浸透していく途上のタイミングでした。私自身はまだガラケーを使っており、今振り返ると就活のときにスマートフォンを持っていたらどれだけ楽だったろうと思います。今や当たり前のGoogle Mapもガラケーでは使えず、月額200円課金してガラケーの地図アプリを使い、面接会場までたどり着いていました。メールの確認のためにパソコンを持ち歩くこともありました。
スマートフォンを誰もが持つようになり、革新的なプロダクトが生活を一変させていくことを肌で感じる中で、世の中の生活を変えるようなプロダクトに関わりたいという思いがありました。
――1社目で大手自動車メーカーを選んだ理由を教えてください。またどのような業務を経験されたのでしょうか?
菊池:携帯電話の新しい波は既に来たので、次に来そうなものは何かと考え、自動運転や電気自動車の技術に関心が向きました。入社後は自動車のアフターパーツ、アクセサリーを扱う部署で営業支援を4年ほど、商品企画を3年ほど担当しました。商品企画は入社前から携わりたかったことだったので、念願が叶ったと思う一方、本当に自分が持つ職業人としての価値はなんだろうと考えるようになりました。いろいろと勉強を続ける中で商品企画の本質はマーケティングであるという考えに行き着き、マーケティングをキャリアの軸にすることを決めました。
マーケティングを極めるにあたって、自動車のプロダクトサイクルだと長期間にわたることから、短いサイクルで様々な打席に立てる環境に移りたいと考えました。最強のマーケティング組織について思考する中でブランド・デジタル・リテールの3つが強い企業に注目しました。加えて、世界一を目指し、実績を積んでいる会社であれば、ある程度大きなお金を使って挑むという経験も活かせると思い株式会社ユニクロに転職を決めました。
――2社目ではどのような経験をされたのか教えてください。
菊池:大きく分けて3つの仕事を経験しました。
1つは、プロダクトの売り上げを伸ばすための全世界向けのコミュニケーションを開発して、グローバルで実施していくことです。私が担当したものは最初はキッズベビー服のカテゴリ、その後にラウンジウェア、グッズ・アクセサリーなどを担当しました。
2つ目は、ビジネスプランニングというチームの立ち上げにメンバーとして関わり、中期的な視点で商売について役員や各部門長とも議論しながらチームでプランを練りました。ちょうどコロナ禍の最中で1〜2年後に人々が通常の生活に戻っていく中でどのような価値観の変化があるのかをリサーチしながらプランを練るという体験は得難い貴重なものでした。
3つ目は、UNIQLO全体としてのブランディングプロジェクトです。個々のプロダクトが持つ価値をデザイナーや工場への取材を通して見つけ出し、共通のトーンの中で顧客に伝えるコミュニケーションを開発をしておりました。
――そこからモノグサへ転職することになった経緯を教えてください。
菊池:大きな組織だと世の中へのインパクトが大きい取り組みができる一方で、役割自体はかなり細分化されていると感じてました。そうであれば、サイズがもう少し小さいフェーズの組織で、より本質的な課題に対して直接関与していきたいと考え、転職エージェント経由でモノグサを紹介していただきました。
また、私には2人の子供がいます。子育てをする中でも感じますし、世の中の多くの課題の根幹に教育が関わっていると感じる機会も多く、人生のどこかで教育に関わりたいという想いが元々ありました。モノグサの記憶に対するアプローチであれば、今からでも教育の領域に挑戦できるのではないかなと思えました。
私は世の中に価値を実装するための重要要素は大きくはテクノロジー×マーケティングだと捉えています。マーケティングは競争戦略として今ある市場の中からシェアを奪い、顧客を獲得する文脈で用いられることも多いですが、本質は世の中への新しい価値の浸透だと思います。本当に価値を浸透させる意味があると信じられる事業であるかは自分にとって大事です。その中でモノグサに対し「記憶」の価値を市場に浸透させることの必然性と面白さを感じました。
――モノグサ入社の決め手はどういったことでしたか?
菊池:正直、はじめはモノグサの事業について理解しきれなかったのですが、その神秘性に魅力を感じたということがあります。話を聞いてみたいと思いカジュアル面談に進みました。
CFOの細川さんから記憶の定着についてお話を聞き、すごく画期的だと思いました。また、CEO竹内さんとのカジュアル面談では、凄まじいトーク力で夢を語る熱量に圧倒され、本気で記憶の課題に向き合っていることを感じました。
面接全体を通して、モノグサとは「何か合いそうだ」とも思いました。不合理なことはせず、かといって合理主義を突き詰めすぎて効率主義にもならない柔軟性もありそうな感覚があり、本当に良いやり方を中長期的に真摯に考える文化があると感じました。そうでなければ「いつでもボードゲームを遊ぶ余裕を持つ」という行動指針を掲げ、最終面接や就業時間中にも自由にボードゲームをプレイする文化を残さないと思いますしね。
ここなら、マーケターとしての自分の強みも発揮できそうだと思いました。
戦略から実行まで手がけることができるモノグサのマーケティング
――モノグサでの業務について教えてください。
菊池:マーケティングの中で、ブランディングとカスタマーマーケティング(以下、CSマーケティング)の領域を担当しています。
CSマーケティングは既存のお客様向けのカスタマーサクセス(以下、CS)をマーケティングで支援するポジションです。顧客がMonoxerを活用する中で直面する課題に対して、どんな価値提供ができるか検討しています。2〜3年に渡り実施方針を立案し、段階的に実行しています。
例えるなら、CSが前線で戦う役割、マーケティングは効果的で良い武器を開発・メンテナンスする役割かなと思います。お客さんと繋がり、他のお客さんにも繋げるコミュニティマーケティングの考え方も大事な要素になってきます。
――モノグサのマーケティングならではの点はありますか?
菊池:まず、顧客にとって価値あるものを伝わりやすい形でコミュニケーションしていく点はどの業界・規模でも共通だと感じています。
スタートアップであるモノグサの特徴としては、実験的な動きがやりやすいことです。事業領域や職務としても新規性が高くまだ世の中にこれが正解というものがない中で、いかに意味のある実験にしていくか、そしてPDCAを高速でまわして、全体の設計を考え直していけるかが重要になってきます。
事前に考え抜くことも大事ですが、実行を通して学びを得るということが重要でそれができる環境だと思います。
――菊池さんがマーケティングを行う上で大切にしていることは何ですか?
菊池:1つ目は、顧客目線であることです。顧客にとってどんな価値があるか、顧客がどう受け取るかという目線は最も重要だと思います。
2つ目は、視野を広く持つことです。業界内外、部内外などアンテナを広く張っておくことは重要だと思います。また、過去、現在、未来に対する時間軸の視野の広さというのも意識しています。
3つ目として、マーケティングは全員でやるものだと捉えており、会社全体としてマーケティング機能が上手く駆動するには?といった視点は大切にしています。
――ブランディングに関してはいかがでしょうか?
菊池:まずは2、3年といった近い将来を描いてみたときに、お客様の中でモノグサおよびMonoxerがどういうふうに思われていたいのか、現在地はどこでそこまで向かうためにはどうするべきか考えて一貫性を持って活動しないといけません。そういった取組を組織として共通認識の元に継続的に実行できる体制を作りたいと考えています。その中で、ブランドの独自性や根本の価値をどうすればより効果的に伝えていけるかも考えていきたいです。
――やりがいを感じるのはどういったことでしょうか?
菊池:たくさんあるのですが、CSマーケティングに関してもブランディングに関しても、まだ完成していない領域の全体感を自分で設計でき、個々の施策も動かしていける裁量の大きさにやりがいを感じます。
施策の例では、2023年の10月頃にMonoxer公式LINEアカウントを起案、翌月にはテストアカウントを作り、顧客向けには2024年の2月下旬から新年度に向けてスタートさせることができました。きっかけは、お客様へのインタビューでMonoxerのアップデート情報や、既存の運用に関する情報が取得しづらいという声からでした。Monoxerの活用事例や新機能情報などをバランス良く配信しています。
知見を広げ、全社でマーケティングを実行するために
――今後挑戦したいことを教えてください。
菊池:異業種からモノグサに来たので、全部挑戦だなとは思っています。
今取り組んでいるブランディング・CSマーケティングは、方針は作ったのでそれをしっかり形にしていきたいです。加えて、BtoC畑の出身なので、BtoBのマーケティングに関しても学び続け、よりマーケティングが発揮できる価値を拡げていきたいと思います。
認知から顧客を獲得し、優れたブランド体験を通してリテンションしていただく流れ全てを有機的につなぎ、前段にも触れましたが組織全体としてよりマーケティングが機能するための取組をしていきたいです。ゆくゆくは「記憶する」ことの本質価値をより広く伝えていきたいなと思っています。
――最後に、これから入社される方にメッセージをお願いします!
菊池:会社によってはマーケティングのファンクションが限定的なところもあると思いますが、モノグサであれば今後、新領域にも事業展開していくこともあり、領域や関係するチームの多様性など含めて様々なことにチャレンジする機会があるポジションだと思っています。チームで成果を出すことが好きな人、未知の問題解決が好きな人は特に向いているのではないかと思います。
モノグサ株式会社では一緒に働く仲間を募集しています。
少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお話しましょう!