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【INTERVIEW / SWE】自然言語処理の力で叶える!真に必要な情報が憶えられる学習体験

2023年12月SWEのポジションで入社された、花元さん。モノグサへ入社するまでのキャリアや現在の業務、今後の目標について詳しくお話しいただきました。


近くに塾がなかった学生時代。進学できたのは「運が良かったから」

――モノグサ入社前の経歴について教えてください。

花元:1社目は、株式会社NTTデータで、技術開発本部に所属していました。そこでは、ソフトウェアテストの品質向上や効率的なテストを実施するための研究開発に取り組んでいました。2社目は、アクセンチュア株式会社です。ここでは、官公庁向けの業務コンサルティングを行っていました。3社目はLeapMind株式会社で、深層学習(ディープラーニング)の研究開発を行っていました。

――モノグサを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

花元:CTOの畔柳さんが大学の先輩なので、モノグサのことは創業当時から知っていました。思い返せば大学時代、畔柳さんと毎日のようにボードゲームで遊んだ記憶があります(笑)そういった繋がりがあったので、実はモノグサのオフィスにも定期的に遊びに行っていました。

――モノグサで働いてみようと思った理由を教えてください。

花元:業務委託としてモノグサで働き始めたのは、畔柳さんから声をかけてもらったことがきっかけです。あと、以前から教育分野のDXに興味がありました。

私は自然豊かな田舎育ちで、家から通える場所に学習塾やいわゆる進学校はありませんでした。親や親戚にお願いして、奨学金の保証人になってもらい貸与を受け、親戚の家に下宿させてもらいながら私立の進学校に通っていたんです。親や親戚がサポートしてくれたおかげで、進学校の教育を受けることができ、結果として私は東京大学に進学することができました。
でも、これは親が子どもの教育に大きな関心を向けてくれたから実現できたことで、単に運が良かったからだと捉えています。仮に、私の親族が「奨学金の保証人になってまで・家を出てまで進学校に通う必要はない」と考える人だったら、私は東京大学に進学する夢は叶えられなかったと思います。

家の近くに塾や進学校のない環境だったとしても、教育に関心のない保護者の元で育ったとしても、経済的に子どもの教育に多くのお金をかけられない環境だったとしても、Monoxerのようなモバイルアプリケーションがあれば、子どもの置かれた学習環境の問題を解決できる。少なくとも解決をサポートできる、という可能性を感じていたので、それが働いてみようと思った理由の1つです。

理由の2つ目は、ChatGPTをはじめとする高度なテキスト生成AIが登場したことです。
2022年末からテキスト生成AIがより注目されるようになって、専門家でない人たちにもテキスト生成AIの認知が広がりました。ビジネスでの活用を見込んで、多くの人が動き始めています。しかし、テキスト生成AIを「知っていること」と、ビジネスで活用するために「導入すること」は、全く違う話です。今後、テキスト生成AIが幅広く活用される未来を考えたときに、自然言語処理のバックグラウンドがある私がモノグサに参加することで貢献できることがあるのではないか、知識を活かせるのではないかと考えました。

何を記憶するのか?もっとも重要なコンテンツづくり

――モノグサでの業務について教えてください。

花元:割合としては、モノグサマーケット(Monoxer用のコンテンツ販売ページ)内で購入できる学習コンテンツの作成業務の業務改善が多いです。Monoxerでは、塾や学校の先生などの管理者がBook(問題集)を自作する以外に、教材会社や出版社から出版されている紙教材のMonoxer仕様版をWEB管理画面から購⼊し、課題として学習者に配信することができます。現状、モノグサマーケット内のコンテンツ作成の大部分を人手に頼っているため、コンテンツのラインナップを指数関数的に増やしていくことが難しいという状況にあります。
人類が憶えたいことは多種多様であり、これでは「全人類にMonoxerを届ける」ことが達成できないので、できるだけ効率的にかつ質の高いコンテンツを作れないか、検討しているところです。最近は、質の良い誤答を自動で生成するツールを作成しています。

――モノグサで働いて初めてわかったことはありましたか?

花元:これまで何度もオフィスにも遊びに行っていましたし雰囲気は知っているつもりだったのですが、実際に働いてみると、会社が掲げているミッションとバリューをとても大切にしていることにも気づきました。例えば、新しい機能を追加するか判断するときに、ミッションやバリューに即しているのかという点が考慮されています。モノグサでは業務の中でミッションとバリューが生きていると感じますね。

また、モノグサのミッションとバリューは、かなり尖っていると思います。例えば、スタートアップであればプロダクトやサービスを「特定のターゲットに届ける」というのが教科書的なセオリーだと思いますが、モノグサのバリューに紐づく行動指針である「全人類に届けるのを諦めない」というのはその真逆にも見えます。このようなミッションとバリューを掲げながら、それが全社員に共有されていることは、とても凄いことだと思います。

プロダクト面では、モノグサは単に記憶するためのプラットフォームを提供しているだけではないということが、初めてわかりました。「どう記憶するのか?」というプラットフォームを提供するだけでなく、「何を記憶するのか?」というコンテンツを非常に重要視して、会社を経営していると感じます。

――Monoxerで配信するコンテンツをつくることの難しさは何でしょうか?

花元:前提として、Monoxerで配信されるBook(問題集)は学習する順番が固定されていないという特徴があります。紙教材には「問2:先ほどの問1では◯◯だったが、それが△△となった場合~」のような前後関係のある出題があります。一方Monoxerで学習する際、学習者の問題ごとの記憶度に応じて、問題の出題頻度が変わるため、紙教材と同じ内容をそのままMonoxerで配信することはできません。これがコンテンツ作りの難しさの一例です。

より根源的な難しさの例を挙げると、「そもそも何を憶えれば、学習者の目指すゴールを達成できるのか?」という難しさがあります。Monoxerは、対象に関わらずあらゆる情報を記憶できるプラットフォームであるため、学生だけではなく、社会人領域にも事業拡大を進めています。
一例として実際に記憶で営業スキルを向上させる取組も行っています。取り組むに際し、お客様の企業が営業成績を上げたいと思っても、その大部分が個々人の経験に頼っていたり、属人化していたり、実はお客様自身も成績を上げるために憶えるべきことが明確でない可能性があると思っています。そのため、Monoxerが取得した学習者のデータを元に「真に学習者が必要なものを憶えられるBook(問題集)」を作り、憶えるべき内容を提供することができれば、新たな価値を生み出せると考えています。

全社の業務効率化に貢献する

――社員としてモノグサで働くことを決めたときのことを教えてください。

花元:ちょっとおこがましいかもしれないのですが、社員として働く前に業務委託として働くことを通じて、私が貢献できる余地が結構あるなと思ったところが大きいです。
Monoxerで配信されるコンテンツでは、当然ですが多くの文章を取り扱うため、自然言語処理上の課題が沢山あります。私が入社した時点で、自然言語処理のバックグラウンドを持つソフトウェアエンジニアはいましたが、自然言語処理にフォーカスして業務を担当しているエンジニアはいませんでした。そのため、この領域にフォーカスする人が入れば会社がユーザーに与えられる価値をもっと高められると感じて入社を決めました。

――現在の仕事で、チャレンジングだと感じることはありますか?

花元:非構造化データと呼ばれる、多種多様なデータをモノグサでは扱っています。種類がバラバラで揃っていないため、情報システムが効率的に処理できるようにすることは簡単にはできません。これが、コンテンツのラインナップを指数関数的に増やしていくことが難しい大きな要因の1つとなっています。
この多種多様なデータをできるだけ情報システムで効率的に処理できるようにするというのが、チャレンジングな業務の1つです。解けるかどうか分からない課題の解決策を考えることが好きなので、難しさを感じながらも面白さも感じています。

――最後になりますが、今後の目標を教えてください。

花元:モノグサ全社の業務効率化に取り組むことも自分の仕事のテーマにしています。今後人口減少が社会的に進む事業環境の中で、組織としての生産性を上げていくことは不可欠なことであり、モノグサのミッションを達成するためにも避けられないことだと考えています。なので、今はまだ関わりの少ないチームの方々とも協業していきたいですね。

また、開発組織の生産性を高める取組も続けていきたいです。開発にかかる工数の削減やコードの品質向上を目指した新しいツールの導入などの動きをリードしていきたいと思っています。

モノグサ株式会社では一緒に働く仲間を募集しています。
少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお話しましょう!