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「事業開発CS」とは?ーーー『営業スキル検定』をCS目線で解釈する

この記事は Monoxer Advent Calendar 2024 16日目の記事です。

みなさんこんにちは、こんばんは。
カスタマーサクセスの細川まさしです。
弊社CFOも”細川”でして、呼称被りを回避するために私は”まさし”と呼ばれております

この記事を読んでくださっている方はきっと、弊社CEO竹内が初の書籍『営業スキル検定』を出版したことをご存知のことと思います(!)。この本はその名の通り、「営業スキル検定」という仕組みを通じて「売れる型」を爆速で身につけましょうという書籍です。

この記事では、書籍『営業スキル検定』のご紹介から始まりまして、私が従事するカスタマーサクセス(以下、CS)という職種の視点でこの本を読むとどのように解釈できるかという話まで触れられたらと思います。ぜひSalesやCSに携わっている方、SalesやCSという職業に興味のある方にお読みいただけたら嬉しいです。


本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。
モノグサ株式会社の細川まさしと申します。
これから書籍『営業スキル検定』についてご紹介いたしまして、その上で、カスタマーサクセス(CS)目線での解釈というテーマでお話させていただきます。



書籍『営業スキル検定』のご紹介

著者である竹内は「リクルートでTOPGUNを2回受賞した」という表現で伝わる方には伝わると思いますが生粋の営業マンでして、営業の「型化」「言語化」に強いこだわりがある人物です(と私が感じています)。

本書のタイトルにもなっている「営業スキル検定」という仕組みは、竹内の型化・言語化の象徴的な存在です。「レベル0」から「レベル3」までの4段階の営業レベルと、それを支える42のスキルを客観的な評価項目として設定し、モノグサ社内で実際にセールスイネーブルメントのキーパーツとして機能しています。各営業レベルに対して、必要なスキルが獲得できているかを確認し、具体的な育成指標として活用する、といった具合です。

書籍『営業スキル検定』では、竹内が「営業スキル検定」を考案・運用するに至った背景や思考にはじまり、営業レベルと各スキルの詳細な定義、検定としての運用方法や組織に浸透させる意義まで詳述されており、さながら「営業スキル検定の取扱説明書」といった感じでございます。

白黒のシンプルな表紙に似つかわしくない、辞書かの如く分厚い総ページ数456という超大作でございまして。
この超大作を読み進めていくハックとして、まず「はじめに」から読んだ後、一度「おわりに」に飛び、それから本編へと進めていくのがオススメです。「はじめに」と「おわりに」の読後感が初めての体験と言いますか独特なものでして、それを味わってからの方が本編に没入しやすい感覚があります。

「事業開発営業」について

書籍『営業スキル検定』では「事業開発営業」という言葉が度々登場します。
やや聞きなれない言葉かと思いまして、かつ、本書において重要なキーワードであるため、ここできちんとご説明できたらと思います。

事業開発営業は、顧客から情報を収集して、その情報を商品にフィードバックして、商品自体の価値を向上させていくことによって、顧客に新たな価値を提供していくという営業スタイルです。要するに、営業活動そのものが事業開発になっているということです。

(P.61, 62 第1章「混迷する営業論」を整理する|営業の4タイプ「マーケティング」「御用聞き営業」「コンサルティング営業」「事業開発営業」)

お客様の最前線に立つ営業職であるからこそ、お客様の一次情報と温度感を知ることが出来、その知り得た情報を適切に社内へ連携することで、商品をよくすることに役立てられる、という考えによるものです。

事業開発営業の究極的な姿についても言及されています。

「事業開発営業ができている」ということをどうやって認識するかと言うと、それは商談で使う「営業スキル検定」の営業レベルが下がってきていると感じられるかどうかでわかります。

(中略)

営業レベル3を実行しないと売れない市場に降り立ち、最終的には営業レベル0でも売れるようにして、その市場から自分たち(営業)はいなくなるというのが事業開発営業の方向性ということになります。

(P.96, 97 第1章「混迷する営業論」を整理する|事業開発営業の方向性)

※営業レベルの詳細については本書内でぜひご確認くださいませ

事業開発の立場としての業務を通じて、何もしなくても商品が売れる状態を明確に目指し、買うに値する期待感と安心感を提供できる度合いを高めていく、という意識とその実現に向けた具体的な活動が重要なのではないかと思います。

開発や会社が無視できないほどの本質的でインパクトの大きな顧客課題を適切な粒度で会社に持ち帰ってくることが、営業が事業開発営業として輝く組織作りの一歩目になると信じています。

(P.423 第5章「営業スキル検定の派生効果」|開発とのコミュニケーションのための「ビジネスロードマップ」)

ご参考までに、事業開発営業の位置づけを竹内が言及している動画がありますので、よければ視聴いただけたらと思います。

「事業開発CS」とは?を考える

ここからは書籍『営業スキル検定』の紹介から少し離れて、「事業開発CS」とは?という思考実験の話に移れたらと思います。

大前提、CSという職種の役割として、商品をご導入いただいたお客様に継続的にご利用いただくことを目指して、様々なサポート活動と提案活動を行うために「顧客折衝」という工程は不可欠なものであります。この顧客折衝には営業的な要素が多分にあり、つまりCS活動を行っていく上で書籍『営業スキル検定』の内容は随所で生きてくるはずであります。

その上で、あえて「事業開発営業」と「事業開発CS」という独自の対比軸を設けて、CSならではの要素を考えてみたいと思います。

「事業開発営業」の本分は、先述の通り「何もしなくても商品が売れるように」でした。
であれば、「事業開発CS」の究極的な本分は「何もしなくてもお客様がサクセスするように」と言い換えることが可能と考えます。「商品への納得感と期待感を長い時間軸で継続的に享受いただけるように」とも言えるかもしれません。

そしてその実現のためには、日々お客様と相対する中で

  • 商品の運用現場や周辺の業務課題に思いを馳せ

  • 商品の改善を高速かつ高解像度で進め

  • より多くのユーザー様に自走的に商品を活用いただくに至り

  • 事業や経営の課題解決にまでインパクトさせる

といった壮大なテーマに向き合い続けて、少しずつ、かつ着実に達成していくことが必要なのではないかと考えます。

ここまで言葉にしてみて、CSという職種に求められるそのものであることに気づきます。これだけ文面と時間を割いて何とも間抜けな感じではありますが、、、。

「何もしなくても顧客がサクセスするように」「商品への納得感と期待感を継続的に提供できるように」というゴールを明確に置くことで、その実現に向けて日々事業開発として為すべきことがストンと腹落ちする感覚を得られるのではないかと思うのです(少なくとも私は持つことが出来ました)。

モノグサにおけるCSについて

モノグサでは、解いて憶える記憶アプリ「Monoxer」を取り扱っています。
「記憶」にまつわる課題は、学校や塾といった教育機関はもちろんのこと、一般企業でのイネーブルメントという形でも存在しています。これまでもですし、これからも解決できる課題が増え、関わる領域も増えていくことと思います。

モノグサのCSはまさに「事業開発CS」として、お客様の潜在課題にディープダイブして、「記憶」という切り口から紐解きながら、サクセス~インパクトを目指していく存在です。
とりわけ「記憶」というテーマの新しさ・独自性ゆえに、このテーマを通じて課題を解決できる可能性はとても大きく、面白くもあり難しくもあります。やり甲斐もひとしおです。

例えば、これは完全に私見ですが、モノグサのCS活動を通じて、「入試というゲームのルールを変える」という社会的インパクトを果たし得るのではないか?と考えたりします。
Monoxerでは英単語から理社の一問一答から数式の使い方まで、本当に様々なことを効率的に記憶することが出来ます。そのMonoxerを通じて、学校が受験生に求める記憶事項を全て憶えたと証明できれば、その範囲を入試において問う必要が無くなるのではないか?・・・そうすると入試では何が問われるようになるのだろうか??

といった形で夢(妄想)は膨らんでいくのですが、どうやって実現していくかはまさに「事業開発」だなぁと思うのです。

また、(書籍『営業スキル検定』においても少し言及されておりますが)、モノグサでは”カスタマーサクセス検定”(通称:CS検定)も竹内の監修の下で仕組み化され、運用されています。
これも根本的な思想は「営業スキル検定」と同様で、CSとしてのレベルとスキルを定義し、検定や実務を通じてスキル習得と成長を図るものであります。
ある種特異な領域である「記憶」を取り扱うCSでありながら、誰もが一定の水準を保ってお客様との折衝活動が行えているのは、モノグサのCS業務に最適化されたレベル定義とスキル定義があって、皆が適切に習得できているからだと思います。

これまで私自身、”CS検定”を受検してまいりましたし、”営業スキル検定”を参考にしながら”CS検定”のアップデートに携わる経験もございました。
その上で、書籍『営業スキル検定』を読むと感じ入るものが非常に多く、「CSとして事業開発という観点でもっとできることがあるはず!検定としても、組織としても!」と思いはじめたところです。

※同時に、「事業開発CS」としての究極のゴールはあまりに壮大であるため、どういうアプローチから進めていくのが良いのか非常に悩み始めた所でもあります。。。

CS単独で実現できる事業開発も、Sales含めBiz全体で実現できる事業開発もあれば、Product側とも密に連携しながらでないと実現できないものまで、取り組めることが非常に幅広くあると考えています。

ということで、モノグサでは「事業開発営業」「事業開発CS」の究極的な姿の実現に向けて、一緒に取り組んでいける方をお待ちしております!

唯一無二な「記憶」という切り口で課題解決するCS(あるいはSales)に興味を持っていただけましたらば、ぜひカジュアルに一度お話して、モノグサを感じ、理解を深めていただけたらと思います!

あるいは、ボードゲームを通じて会社を知っていただくことも出来ますのでぜひ遊びに来てください!皆さまとお会いできることを楽しみにしております!


これで書籍『営業スキル検定』の紹介、ならびにCS目線からの解釈を終了いたします。
貴重なお時間を頂きありがとうございました。


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