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【INTERVIEW】受験成功を恩返しへ!全国最難関高合格の学生たちが塾とのICT共同プロジェクトに挑む!

みなさん、こんにちは!モノグサで広報インターンをしているマックスです。モノグサが提供・開発する記憶のプラットフォーム「Monoxer」は、全国の教育機関で導入されています。Monoxerを導入している塾の1つに通っていた5人の学生たちは、とても上手にMonoxerを活用し、全国最難関高の入試に見事合格しました。

しかし、そこで満足することなく、自分たちが得た経験や効率的な勉強方法を次世代の塾生たちにも届けたいという思いから、塾と連携し、コンテンツ制作・提供のプロジェクトに取り組んでいます。この5人の学生たちに、プロジェクトの背景や取り組みについてインタビューを行いました。


インタビューにご協力いただいた5人の学生

光安 出さん

灘高等学校の1年生。クラシック研究部をはじめ4つの部活動を頑張っています。部活の他には友達とアプリで早押しクイズをすることなどを楽しんでいます。将来就きたい職業はまだ具体的には決まっていません。しかし、変化が激しい現代社会でのメディアのあり方に興味があり、世の中全体に貢献できるようなることを目指しているそうです。

楊 博多さん

灘高等学校の1年生。趣味は散歩で、先日は光安さんを誘い、灘高校から三ノ宮までの片道10kmの道のりを一緒に歩いたそうです。地理学にも精通しており、得意分野の一つだと話しています。将来の夢は、臨床の外科医になることだそうです。

Mさん

※本記事では、本人の希望により名前や学校名を一部伏せた形で記載しています。
県内の高校に通う1年生。宿題の量が非常に多く、趣味よりも勉強に力を注ぐ日々を送っています。数学が得意で、数学に関連する部活で入試問題を解く活動を楽しんでいるそうです。将来は医師や医療系の研究者になる可能性を考えており、人を救う職業に魅力を感じているとのこと。また、お金に縛られず、趣味にも全力で取り組める生活を目標にしているそうです。

川野 正太郎さん

久留米大学附設高等学校の1年生。高校では厳しい寮生活に加え部活動に熱心に取り組んでいます。英語が好きで、世界中のさまざまな人の意見に触れられる点が魅力だと話しています。クールな印象ですが、実は5人の中ではいじられキャラなんだとか。
将来は人体やがんの研究を通じて医療の発展に貢献したいという思いがあり、生物研究者や医師に興味があるそうです。

中ノ瀬 蓮人さん

灘高等学校の1年生。文学が好きで、短歌や川柳を嗜んでおり、様々な賞を獲得しているそうです。また、光安さんや揚さんと同じく散歩が大好きで、神戸から大阪まで往復12時間60キロを歩いた経験もあるそうです。
将来は生物工学や脳科学の分野で活躍する科学者となり、SDGsの達成に向けた実践的な策を考案したいと考えています。

宮薗 大雅さん

モノグサでカスタマーサクセス職として働く社員です。学生さんたちが在籍していた塾のカスタマーサクセス担当として活用の支援・伴走をしつつ、本プロジェクトにおいては学生たちのメンターとして、学びやキャリアに関するサポートを行い、成長を後押ししています。

効率的な勉強を求めて、Monoxerが繋いだ5人の絆

ーー皆さんは塾の同じクラスに通っていた時に出会ったと聞いていますが、その時代について詳しく教えていただけませんか?

光安:私は中学校2年生の春に、最終的にみんなが通うことになった塾の教室に、ひと足早く在籍することになりました。その後、中学2年生の夏頃に新型コロナウイルスに感染してしまい、しばらくはオンライン授業を受けていました。現地の教室では、いつも遅刻して来るうえに先生方ととても親しく話す、今まで見たことのないような2人組がいて、「誰なんだろう?」と気になっていました。彼らの姿は、それまで僕が抱いていた塾の雰囲気のイメージを大きく変えるものでした。

完治してからようやく2人とリアルで会うことができましたが、それが中ノ瀬君とM君でした。同じ趣味を持っていたこともあって、自然に仲良くなりました。

楊君は中学校3年生の4月に入塾したと思います。最初は、成績がすごい人だと思っていましたが、クラスで一緒に過ごしたり、LINEで会話したりするうちに、面白い一面が見えてきました。そうして親しくなり、最終的にはクラスでもテスト以外の話題で盛り上がるような関係になりました。

川野君は私と同じくらいの時期に塾に通い始めていたと思います。川野君は面白い話をしてクラスの雰囲気を盛り上げてくれる存在で、私たちもツッコミを入れたり入れられたりして、気軽に話せる人でした。

中学校3年生の後半になると、いろいろな縁が重なり、Monoxerをきっかけに、みんなで学び方の工夫について話し合う機会が増えました。その頃から関係がさらに深まり、今でもそのつながりが続いています。

ーー偶然皆さんが同じクラスに所属してよかったですね。光安さんは「Monoxerをきっかけに、みんなで学び方の工夫について話し合う機会が増えた」とおっしゃいましたが、それは具体的にどのような話でしょうか?

インタビュー時の川野さん

川野:受験生の10月頃、先生に「クラスのテストの点数が低い!」と叱られる機会があり、それをきっかけに英単語や理科の公式集などをもっと効率よく憶える方法が必要だと感じました。そのとき、ちょうど塾で導入されていたMonoxerを使えば解決できるのではと思ったんです。
光安:私たちが通っていた塾では、基本的に受験生全員にMonoxerのアカウントが配布されていました。多くの生徒は先生が配信したBook(問題集)だけを使って学習していましたが、私たちはそれに加えて、個人的に必要な教材を作ることを思いついたんです。Monoxerは学習者も学習コンテンツを作れるので、自分たちの学びに合ったBook(問題集)を作りながら勉強を進めていました。

Monoxerは記憶プラットフォームであり、教材さえあればAIが学習者一人ひとりの記憶状況に合わせた最適な方法で問題を出題します。現在はBtoBビジネスモデルを中心に提供・開発を進める一方で、個人利用は無償で提供されています。
契約している企業や教育機関などの顧客には、自分専用のコンテンツ作成をサポートするか、モノグサマーケットにある出版社提供の教材を利用していただいています。一方、個人利用の場合は、ご自身でBook(問題集)を作成する必要があります。

中ノ瀬:現代の子どもたちがスマホに夢中になりがちなのは、大きな問題だと思います。正直なところ、私もスマホに気を取られやすいタイプです。そんな私にとって、Monoxerはとても助けになりました。ゲームの代わりにMonoxerで勉強することで時間を有効に使えたうえ、効率よく勉強できたおかげで、受験を無事に終え、灘高校に進学することができました。

ーーMonoxerを積極的に使っていただき、大変嬉しく思っています!皆さんがご卒業してしばらくたってから、塾の先生が宮薗さんに皆さんの取り組みについて伝えてくださったと聞いています。先生は皆さんのコンテンツ作成についてどのように知ったのでしょうか?

光安:実は、私が塾の卒業文集にMonoxerについて書いたのがきっかけです。自分がMonoxerを使いこなす中で、このアプリが非常に有用であることを実感しました。その経験を次の世代にも伝えたいと思い、卒業文集の中でMonoxerに関するパラグラフを書いたんです。それを見た先生が取り組みに気づき、モノグサさんに話を共有してくださったようです。

光安さんが卒業文集に書いた、Monoxerに関するパラグラフ

ーーその後、モノグサから皆さん宛てに連絡をさせてもらったんですよね。モノグサから連絡があった時のことについて教えてください。

川野:塾に通っていたときの仲間たちが参加しているLINEグループがあります。ある日そこに光安君から連絡が来ました。「塾の先生を通じて、モノグサの方が私たちと一度話をしたいという連絡をもらったけどどうする?」というものでした。とてもびっくりしたものの、光安君が私や楊君、中ノ瀬君、M君に声を掛けてくれて、5人でモノグサの方とお話することになりました。

中ノ瀬:「モノグサさんが話を聞かせて欲しいと言っている」ということだけはわかったのですが、具体的に何を話すかはあまり想像がつきませんでした。ただ、面白そうだと思ったので参加を決めました。私は「まず一歩踏み出すこと」が大事だと考えていて、興味を引かれることがあればとりあえず参加してみるスタンスです。

光安:私は集まった5人の名前を先生に伝えて、そこからモノグサの宮薗さんに繋いでもらいました。その後、7月にオンラインでモノグサの社員の方と初めてお話しました。

受験生の経験を武器に!自分たちの価値をアピールして挑んだ初めての挑戦

モノグサ社員と初めて会ったときの様子。この出会いがプロジェクトの第一歩となりました

ーーモノグサとのプロジェクトスタートについて教えてください。

中ノ瀬:初めてお会いしたときは少し緊張していましたが、フレンドリーなモノグサの社員さんのおかげで安心できました。当日は自分たちの塾時代のMonoxerの活用方法やMonoxerとの出会い、Monoxerがどうなったら使いやすくなるかなどをお話することが中心でした。
ただ、最後にモノグサさんから「今後も定期的に打ち合わせをし、プロダクトを良くしていくヒントをもらったり、皆さんの興味のあるテーマを一緒に進めていくことに協力いただけないか?」という相談を受けました。

一緒にやることのイメージはあまり湧いていなかったのですが、正直、身内で趣味的にやっていた活動がこんなに面白い話になるとは思っていなかったので、とてもわくわくしました。
他の皆にもその場で確認をし「ぜひ!」という回答をしました。
その後、2回・3回とモノグサさんと一緒に打ち合わせを重ねる中で、色々とアイデアが湧き上がり、「私たちが分担して作っていた沢山のMonoxerの学習コンテンツを、お世話になった塾にお返ししていく」プロジェクトを進めることになりました。

楊:私も1回目の意見交換が終わりそうになったタイミングで「これで終わりなのか・・・」と思いましたが、モノグサさんから最後に「一緒に何かを進めたい」という話を貰ってとても嬉しかったです。
どのような観点でアイデアを具体化したら良いか、プロジェクトの計画の立て方や進め方も、モノグサの皆さんにサポートいただき、とてもスムーズに事が進んだと思います。
ミーティングの中で「このプロジェクトがうまくいけば、会社を立ち上げて収益を得られるのでは?」という話も出ました。若いうちに会社を立ち上げるのは貴重な経験になると思いましたし、とても興味を持ちました。

M:「会社を立ち上げる」という話は出ていましたが、私はその話に少し不安を感じていました。会社を立ち上げると、責任が重くなり、自分のライフスタイルが制限されてしまうのではないかと思ったからです。学生としての楽しさや、失敗を経験できる余裕を失ってしまうのではないかとも感じました。
また、ビジネスとして何を提供するのか、市場でどんな価値を生み出せるのかについてもしっかり議論するべきだと考えました。「会社を立てる」という話は魅力的に聞こえるかもしれませんが、形にこだわるより、まずは自分たちが何を成し遂げられるのかを考えるべきだと思いました。そのため、モノグサさんとのミーティング後に皆で電話をして、「会社を立てる」という案が現実的かどうか、しっかり話し合いました。

光安:皆が言う通り、最初は盛り上がったアイデアに対してさまざまな不安があったので、一旦各々で冷静に考え直すことにしました。その結果、お金の問題で自分たちが追い詰められないように、また学生時代に大好きだった塾に貢献したいという思いから、プロジェクトを「恩返し」に重点を置いた形に変換しました。

ーー冷静に判断し、自分たちができること・やりたいことを主軸に置けたことは素晴らしいですね。「恩返し」の形で進めることが決まってから、次の段階として、先生方に向けたプロジェクトの提案や、学習コンテンツ作成に向けた計画検討を進めたそうですね。その時のアプローチについて教えてください。

中ノ瀬:自分たちならではの強みをしっかり伝える必要があると考えていました。その強みとは、受験生を卒業したばかりの私たちだからこそ、受験生のニーズをよく理解しているという点です。このニーズを深く理解していることが、学生に最適な教材を作るための鍵だと考えました。そのため、提案ではこのポイントを最も強くアピールしました。

学生たちの提案発表・中ノ瀬さんのパート(一部のクラス名は伏せられています)

M:私たちが自分たちでMonoxerで問題作成を始めた理由は、教科書に書いてある内容や授業で先生が言ったことを1回聞いただけでは、なかなか憶えられなかったからです。記憶定着にフォーカスするMonoxerの強みを活かしながら、Book(問題集)を作る際には単なるコピー&ペーストではなく、記憶をより深く定着させるために問題を磨き上げることが大切だと思っています。その「磨き」の部分こそ、私たちが得意とするポイントだと感じています。

川野:恩返しとして取り組むからこそ、自分たちの利益よりも相手の利益を優先して考えるべきだと思いました。その意識を常に持ちながら、提案を練り上げていきました。

ーー先生方への提案に向けた準備の役割分担をどのようにしていたのでしょうか?

中ノ瀬:私たちは会社のように堅苦しく役割を決めることはせず、柔軟に進めていました。みんなそれぞれ忙しい時間帯が違うので、今リードできる人が交代でリードする形で進めていました。

M:中ノ瀬君はそう言っていますが、私は中ノ瀬君のリーダーシップがこのプロジェクトを支える大きな要素だったと思います。私たちはそれぞれ強みと弱みがありますが、中ノ瀬君は中学生時代に生徒会長を務めていただけあって、皆をまとめる力や発表能力が際立っていました。そのおかげで、プロジェクトがスムーズに進んだと思います。

光安:提案日当日については、具体的に役割を分担しました。提案時に話すプレゼンター、スライドを仕上げる人、スライドを操作する人、先生の質問に対応する人、そして画面を映す人など、各自が役割を担当して提案に臨みました。

学生たちの提案発表・楊さんのパート(一部の教材名は伏せられています)

ーー提案はどうでしたか?提案にあたって大変だったことについても教えてください。

光安:一番は、みんなが忙しく、準備を始めるのが遅かったことです。正直に言うと、提案の3日前頃から準備を本格的に始めたと思います(笑)。その3日間、中ノ瀬君が先頭に立ち、オンラインで打ち合わせをしたり、スライドを確認したりと、バタバタしながらも準備を進めました。その甲斐あって、本番はスムーズにプレゼンができました。

M:提案を聞いてくださったのは、私たちが普段お世話になっていた先生だったので、「先生と生徒」という関係性ではなく、ビジネス的な立場で話すのが新鮮でした。同時に、そうした場で自分たちが考えたことを先生方への提案として発表できるのは非常に光栄でしたが、やはり少し緊張もありました。

川野:確かに、先生の反応が一番緊張しました。事前に、「先生が私たちの取り組みに対して少し心配している」という情報をモノグサさんから耳にしていたので、提案中に先生がかなり真剣な表情で聞いてくださっているのを見て、内心「大丈夫かな?」と不安になりました(笑)。しかし、提案が終わった後、先生から非常に温かい言葉をいただき、心配は一気に消えました。
提案日から暫く経って、無事に取り組み自体の承諾をもらえたという連絡をモノグサさんから貰い、とてもホッとしました。

タイトなスケジュールに挑みながら、コンテンツ制作の課題を乗り越えて成長


学生たちが制作した英語コンテンツの一部

ーー塾からの承諾を得られてよかったですね。提案が終わってから今に至るまで学習コンテンツの作成が続いているかと思いますが、今後挑戦していきたいことも含めて、現在の状況について教えてください。

楊:まず、得意科目をもとにみんなで役割を分担しました。その分担に基づいて教材を作成してきました。現在、私たちが特にアピールしている『灘高合格の英単語ブック』を含め、全体の約4割の学習コンテンツが完成しています。これからは、作成済みの学習コンテンツをさらに精査し、完成度を高めていく予定です。

光安:今作成している学習コンテンツは、自分たちの経験を活かし、「これが重要だ」と思う問題を中心に取り入れています。将来的には、塾とさらに連携を深め、塾側の希望に応じたBook(問題集)の作成まで貢献できたらなと思っています。

川野:私の個人的なチャレンジは、学習コンテンツの作成にどう貢献するかという点です。現在、私が住んでいる学生寮ではパソコンやタブレットの持ち込みが禁止されているため、作成作業に全く関与できていません。この状況は残念に感じる部分もありますが、私たちがやっていることはBook(問題集)作成だけがゴールではないと考えています。作成したBook(問題集)をどうやって学生たちに届けるか、Book(問題集)の利用を普及させるためにどのようにコミュニケーションを取るかなど、解決すべき課題は他にもあります。もしかしたら、私はその分野で貢献するべきなのかもしれないと考えています。

中ノ瀬:大きな課題として、各自が非常に忙しいという点があります。高校1年生の生活にはさまざまな活動が多く、学習コンテンツの作成に十分な時間を割けないこともあります。正直、当初考えていた作成スケジュールからは既に遅れています。「学生だから仕方ない」と思う反面、今後社会人として責任を果たせるよう、この部分でも成長する必要があると感じています。

M:多くの学習コンテンツは教科書をもとにBook(問題集)を作成していますが、私が担当している数学ブックのようにオリジナル性が高いコンテンツには、線引きの難しさがあります。中学校と高校の数学には共通するトピックもありますが、教えられる範囲や深さが異なります。特に、入試を見据えて高校数学を先取りで学ぶ生徒もいるため、どこまで問題を作成するべきかという点がコンテンツ作成の一つのチャレンジです。

『次世代の受験生の記憶に僕らの名前が刻まれたら』―未来への貢献を目指した取り組み

ーー改めて皆さんがこのプロジェクトで実現したいことや、実現するための課題について教えてください。

M:私には弟がいます。彼も私が通っていた塾と同じ塾に通っており、数年後には受験生になります。その時に、私が作った問題が彼の受験成功に役立てば、身近で自分のプロジェクトの成果を感じられると思います。そして、弟だけでなく、次世代の学生たちに良い影響を与えられることを目標にしています。

ただ、潜在的な問題として、私たちが受験生であった頃からどんどん時間が経つことで、「受験生のリアルな感覚」が薄れていくことがあります。その結果、適切な学習コンテンツを作るのが難しくなる可能性があります。これを防ぐために、どのようなペースで学習コンテンツを作るか、自分たちの強みをどう差別化していくかを考える必要があります。

楊:私たちのお世話になった塾から毎年より安定して灘高校を始めとする全国の難関高に合格する学生が出るようになれば、それが私たちのプロジェクトの定量的な成果として評価されると思います。

中ノ瀬:塾でMonoxerが利用されているとはいえ、多くの学生はその本当の価値を十分に理解していないと感じます。私たち自身も最初は「塾で配布されたアプリ」という程度の認識でしたが、深く活用してみると、その効率性や有用性に気づきました。この効率的な勉強方法を後輩たちに届けたいと思っています。

具体的には「このBook(問題集)のおかげで合格できた」といった会話が後輩たちの間で生まれるような影響を与えたいです。私たちも受験成功の際、「あの先生の教材のおかげだ」と振り返った瞬間がありました。同じように、学生たちの記憶に私たちの名前が残る日が来たら嬉しいですね。

光安:現代は大きな変化の時代です。その一つは「生き方」の変化だと思います。昔は「教わったことを繰り返す」だけで成功できましたが、今はクリエイティビティが求められる時代になっていると思います。新しいことに挑戦し、一歩を踏み出すことが、人生の成功に繋がると考えています。私は、私たちの活動を通し、一歩を踏み出す勇気を与え、後輩たちの生き方に影響を与えることが目標です。

今年度、私たちが所属していたクラスに入った塾の後輩たちが、私たちと同じようにMonoxerを使った自発的な取り組みを始めたと聞きました。それが私たちの影響かどうかはわかりませんが、とても嬉しく、私たちのプロジェクトに込めた哲学が受け継がれているように感じています。

また、私たち5人の独自の関わり方も大切にしています。意見をぶつけ合い、本格的に議論することがこのプロジェクトを進める原動力になっています。このユニークなスタイルを今後も継続していきたいと思います。

インタビュー時の光安さん

ーー宮薗さん、学生たちのプロジェクトへの感想と期待について教えてください。

宮薗:このプロジェクトはシンプルにとても楽しく、いつもわくわくさせていただいています。
最初に光安さんの卒業文集を読んだとき、「ぜひお話したい!」とは思いましたが、正直、ここまで一緒にプロジェクトに取り組めることになるとは全く想像できていませんでした。
私も初めてお話をする前は、先生たちから伺える皆さんの優秀さに「話が盛り上がらなかったらどうしよう」「学生たちが冷静すぎて進行しないのでは?」といった不安もありました(笑)。
ただ、皆さんの表情を見てすぐにとても朗らかで善い人たちであることがわかり、とても安心しました。

このプロジェクトを進めてくれている5人には本当に感謝しています。皆さんとの取り組みを始めて、ユーザーの皆さんがMonoxerの何に価値を感じて使ってくれているのかをとても良く理解できました。
皆さんにも「モノグサ社と関わってよかった」と感じられるような経験を継続して提供したいと思っています。このプロジェクトに限らず、色々なことを一緒に進めていき、皆さんの学生時代の功績として残るように、裏方として引き続きサポートしていきたいです。

ーー皆さん、最後にこのプロジェクトを通して得た、一番大きな学びについて教えてください。

川野:人生は予想通りにいかないことが多いと実感しました。良い方向に進む時もあれば、計画から離れてしまう時もあります。「会社を立てる」という方針から、恩返しの形にプロダクトをシフトした時、それを強く感じました。計画が揺れることを恐れず柔軟に対応する大切さを学びました。

中ノ瀬:単純に、この経験はとても面白かったです(笑)。以前、自分たちが作りたい教材を身内で共有し合うことから、お世話になった塾にMonoxerの学習コンテンツをお返ししていくことまで進化したのは、特別で貴重な体験だと思います。また、このプロジェクトを通して、提案資料の作成や計画の立案など、将来に役立つビジネススキルを身に付けることができました。

楊:少し前にも話しましたが、私たちは当初のコンテンツ作成スケジュールから遅れてしまっています。今回のプロジェクトは恩返しの形で進めており、学生である私たちには許される部分もありますが、社会に出たら自分で責任を負わなければならなくなると思います。今回、こうした小さな失敗を経験できたことは大きな学びです。また、やりたいことがたくさんあっても、まずは一歩を踏み出せば何とかなることを実感しました。

M:中ノ瀬君が言った通り、最初は自分たちのためにやっていたことが、今では多くの学生のニーズにも応えるものになりました。この経験を通して、多様なニーズに応えられる学習コンテンツを作るのは楽しい反面、難しさもあることを学びました。特に、知らない学生たちにまで影響を与える責任を感じながら進めることの重要さを実感しました。

光安:このプロジェクトで得られた最大のものは「クリエイティビティ」だと思います。通常、学生は先生や親といった「絶対的な存在」から目標を与えられ、それに従って取り組むことが多いですが、今回のプロジェクトはその枠を超えたものでした。何もないところから私たちのアイデアが生まれ、自由にプロジェクトを進めていく経験は初めてであり、とても楽しく、貴重なものでした。

また、仲間の重要性も強調したいです。このプロジェクトがここまで進んだのは、私が皆さんにLINEで声をかけたときに賛同し、共に取り組んでくれる仲間がいたからこそだと思います。一緒に取り組むことでアウトプットが増え、成果を生むことができました。仲間の存在の大切さを強く感じることができました。

ーー皆さんの今後の成長も楽しみにしています。頑張ってください!

Monoxerとともに未来を切り拓く5人の挑戦は、これからも続いていきます。次世代の教育を支える新たな取り組みに、期待が高まります。